so_king’s diary

高円寺北のポップアップ カレーShop!「かりい食堂」ブログです

3月11日 かりい食堂を再開します!

昨年9月にかりい食堂をやって以来、半年ぶりに再開します。3月11日です!

休眠期間中、本当にいろいろありました。あり過ぎました。いやはや。

恥ずかしいことばかりなので割愛しますが、いま生きていてよかったです。

はい、そうですね。失敗ばかりの人生です。

 

でも、ことカレーに関しては(関してだけは?)真摯な態度で向き合ってました。

ラッセルの幸福論によれば「見返りを求めない行為に熱中すること」が幸福になる

一条件だそうですが、僕にとってそれはカレーづくりのようです。

 

思えば、2006年のダンチュウが引き金でした。

当時は大酒飲み真っ最中でしたので「カレー&ビール特集」のビールにひかれて

ダンチュウを購入。しかし、誌面の前半部分のカレーレシピに魅了された私。

ふと思い立ち、大雨のなか西荻窪でスパイスを買い漁って、

初めて南インドのチキンカレーを作りました。

その味の衝撃たるや。ほんと、これまでに体験したことのない美味。

一発でスパイスから作るカレーのとりこになりました。

そのカレーのレシピは渡辺玲さん(著書:カレーな薬膳など)のもの。

渡辺さんの主催するカレー教室が阿佐ヶ谷でやっていると知り、さっそく申し込み。

単身、参加いたしました。

 

そこは、カレー者の梁山泊

その頃、インドに行ったことすら、いやカレー屋行脚すらしてない自分にとっては

ビビりまくりのマニアックな空間でした。すごく緊張したのを覚えています。

何気ない、気の良さそうなおばちゃんがハイスキルで玉ねぎを黄金色に仕上げる。

失礼ながら、人付き合いが苦手そうな青年が配布されたレシピにメモを書きまくる。

見た目、素敵なママ風の若い女性がインドの濃密なエピソードを嬉しげに語る。

そんな人たちに圧倒されながら、昼から夜まで5〜6品を自らの手で作り上げる

料理教室。淡々とした時間が流れていましたが、その実、スパルタンな修行でした。

結局、阿佐ヶ谷時代の渡辺さんの教室はなんだかんだで2年間ほど通ったでしょうか。

終わりの頃には、いっぱしのカレーマニア気取りになっていました。

2007年には新婚旅行にかこつけて、南インド旅行を経験したしね。

 

それからは、週末になればカレーを大量に仕込み、僕と妻とで連日食べる日々。

妻は理解があるので、カレーを美味しい・美味しいと食べてくれます。

僕と違って寛大な妻です。単にカレー好きなだけのような気がしますが…

もともと料理好き、突き詰める性格なので、カレー道なるものに邁進しきました。

そのうち、(無謀ですが)自分の味というか更なる高みを目指してレシピを

探求する自分がいました。オリジナリティーの追求ですかね。

スパイスのミックス作法、素材の組み合わせ、微妙な火加減や炒め具合、料理の色味、

煮詰める水の量、ライスと合わせた時に程よい塩加減。どれもこれも難しい。

やればやるほど、作れば作るほど、果てしない実験みたいなカレーづくり。

今もそうですが、マッドサイエンティストになったような気分です。

かりい博士の異常な愛情

 

2006年から12年が経ちました。気がつけば40代になっていました。

でも、しかし、カレー山の頂はあまりに遠い。今はまだ3合目くらいでしょうか。

登り始めたばかりの自分がカレー屋を営業してよいものか…

ためらいや恥じらいを感じます(なら、やるなよっ!)。

とはいえ、できたらかりい食堂の一皿でほんの少しでも喜んでいただきたい。

こんなカレーもあるんだなと味わっていただけたらと願うのです。

僕のカレーで誰かがドキッとしたりワクワクしてくれたら最高。有頂天。

とか書くと自己満足の極みのようですが、実際自己満足なんだから仕方ない。

開き直ります。

いつか自分というものを捨て埋没させて、美味しい料理だけを追求できたらと

思うのですが、修行中の青二才ゆえ許してください。

 

繰り返しますが、3月11日(SUNDAY)です。今のベストを提供します。

よろしければお越しください。心よりお待ちしています。

 

↓最近は試作ばかりしています。

f:id:so_king:20180211000527j:plain